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釣りをやったことがないのに隣国第三王子に釣りを誘われた没落侯爵令嬢の顛末 #2

アウトドア

貴族学校での課外活動が始まる中、カイルはアリシアに釣りを教えようと決意する。アリシアは最初は戸惑いを隠せなかったが、彼の真剣な目と自信満々な態度に惹かれ、少しずつ心を開き始める。

第二章 カイル王子と釣りのはじまり

次の日もカイルに誘われ、アリシアは再び湖に足を運んだ。彼女にとっては、湖での釣りがいつの間にか心の癒しとなっていた。今日も青い空と湖面が広がり、どこか静かな自然の中での時間が、王太子との婚約破棄の痛みを和らげてくれる気がした。

「アリシア、今日は少し違う釣り方を教えてあげるよ」

カイルは日本で学んだ独自の釣り技術をアリシアに披露した。彼の方法は、王宮の釣りとは全く違い、効率的かつ理論に基づいたものだった。彼女はカイルの知識の深さに驚きながらも、次第に釣りの魅力に引き込まれていった。

彼が教えてくれる技術の一つ一つが、新しい世界を見せてくれるようで、アリシアは釣りに対しての興味が増していくのを感じた。

「カイル、この釣り方はどこで覚えたの?」

と、彼女が問うと、彼は少し躊躇いながらも微笑んだ。

「少し変わったところさ。私のもといた世界では、これが普通なんだ」

その答えに、アリシアは不思議な気持ちを抱いた。

「カイルがどんな世界から来たのか、もっと知りたい」と彼女は思うようになった。そして、彼と過ごす時間が増えるほどに、彼女の心は解放されていった。

その日、釣り糸にかかる魚の手応えを感じたアリシアの顔には、自然と笑みが浮かんでいた。

あなぐま
あなぐま

アリシアは、王太子妃教育をうけていて、とても真面目で綺麗なんだ。婚約破棄を王太子に告げられて、まわりのみんなは同情していたけど、表立って王太子を非難することができなったんだ。

このお話の知識編はこっちの記事「釣りをやったことないのに子どもに釣りをやってみたいと言われた親の話#2」をみてね。

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